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ISO/IEC20000 認証取得プロジェクトと人材育成の重要性
ITIL®認定トレーニング受講
IT技術が高度に発達し、ITサービスへの依存度が高まる一方で、各種システムの運用トラブルが顧客信頼度の低下に直接つながるケースが増えています。こうした状況を背景に、安全で安定したITサービスを提供するための仕組みづくりや人材育成は、業界内でも喫緊の課題になっているといえるでしょう。そうしたなか、信頼できるITサービス提供企業の証の一つとして注目されているのがISO/IEC20000認証です。今回ご紹介するトッパン・フォームズ・オペレーション株式会社様も、さらなるサービスの質向上と、顧客にとって、常に魅力のある価値を提供し続ける企業を目指し、ISO/IEC20000認証の取得に取り組んでいます。2016年8月には専門プロジェクトを発足。ISO/IEC20000認証の土台となるITIL®に関する正しく深い知識を有する人材の育成を目指し、弊社のITIL®研修とコンサルティングを導入しました。
業務内容と課題
同社の業務内容は、特に公共性の高いネットワークシステムの管理・運用やシステム・プログラムの開発・監視など。本社社員以外はほぼ全員が、全国各地のさまざまな顧客企業に配属され、サービスを提供しています。真摯な仕事ぶりに定評のある同社ですが、ISOプロジェクトリーダーの黒部さんによると、さらなるサービスの品質向上やISO/IEC20000の認証取得を目指すには、現状、大きな2つの課題があると言います。一つは、社内を横断的に見た場合、金融と製造、保険と流通といった業種や職種が異なる社員間の共通言語がなく、深い意思の疎通が図れていないということ。そして、その根底にITIL®教育が十分に行き届いていないという問題があるということです。しかし、弊社のITIL®研修を取り入れたことにより、ITIL®の概念を計画的かつ全社的に浸透させていくビジョンが明確になり、さらには新たな価値をつくりだすという先を見据えたミッションまで見えてきたとのこと。キーマンとなる黒部浩さんとプロジェクトメンバーの德永光美さん、人材能力開発に携わる矢内紀行さんに、詳しくお話を伺いました。
ITIL®ファンデーション、ITIL®インターミディエイトOSAとインターミディエイトSOAと3つの研修を受けていただきましたが、いかがでしたか
黒部さん | それまで持っていたITIL®に対する考え方が大きく変わりました。私の中では当初、とにかく ISO/IEC20000の認証取得がゴール的な目標であって、ITIL®は単なるベストプラクティス…“上手いやり方集”に過ぎないと思っていたんです。しかし、研修を受けることで、自分の経験則と照らし合わせて深く考えてみると、インシデント管理一つをとっても役割はさまざまだとか、表面的な解釈では理解できないことがあるなどということに気付かされました。そして、ISO/IEC20000の認証取得自体のハードルは思っていたほどには高くないと認識すると同時に、取得はゴールではなく、いかに正しくITIL®の概念、プロセスをしっかりと入れ込んでいけるかということが大事だとわかったんです。今後のマニュアルづくりなどに際しても、中身の濃いものを作る土台ができたように感じます。もし、DIG2さんに出会わずにいたら、ISO/IEC20000の認証取得だけで満足し、十分に生かし切ることはできなかったかもしれません。 |
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ISO/IEC20000認証取得プロジェクトにおいて、弊社のITIL®研修はどのようなところで役立っていますか?
矢内さん | ISO/IEC20000の認証取得はあくまでも指標の一つで、私たちの価値はお客様にどれだけ良いサービスを提供できるかということにあります。そして、当社の重点的な事業領域は運用ですから、ITIL®に精通した人材育成は欠かせないんです。ただ、今はまだ教育が十分とは言えず、全国のさまざまな企業に配属されている社員間に共通言語がない状態です。だからこそ、ITIL®研修を基礎的な業務の地固めとして役立てたいと思っています。全く経験のない業種に異動になった際などにも、対応や引継ぎがよりスムーズになるでしょう。そのためには効率的で中身の詰まった研修が必要ですが、DIG2さんの研修は実体験と知識を結び付けて、わかりやすく体系的に学べると社員からも好評です。 |
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黒部さん | ISO/IEC20000の認証取得に向けた地固めとしてだけでなく、その後の新たなミッションまでをも見出すことができたのが大きかったです。ITIL®は単なる資格ではなく、ISO/IEC20000の認証取得のツールを超えた、当社にとって肝となる考え方であり、新たなビジネスを展開・提案する礎になると考えています。当社はお客様に育てていただいている会社です。これまでは、どちらかというと受け身な姿勢で業務を進めてきました。ですが、ISO/IEC20000の認証取得を機に社内にサービスカルチャを醸成し、今後は「お客様の事業目標を達成するには…」など、お客様に寄り添いながら積極的な提案を行って、恩返しをしていきたいと思います。俯瞰的な視点を持ち、提案力を高めるには、深く正しい知識とマネジメント力の養成が不可欠ですから、研修の比重は重いですよ。ITIL®研修には助けられました。 |
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德永さんは、弊社の研修の中でも特にITIL®ファンデーションに関する用語や概念の理解が最も重要だと思われたそうですが、それはなぜですか?
德永さん | 私は前職でITIL®に関連した運用業務に携っていたということもあって、実は、ファンデーション試験は用語の暗記だけで乗り切ってしまったんです。ですが、インターミディエイトに進むと一気に難易度が上がって、実務でも全く歯が立たなくなりました。そこで、ファンデーションまでレベルを下げた補講を受けさせていただいたところ、効果てきめん!実例や経験に結び付けて体系的にファンデーションの用語や概念を教えていただいたことで、「この仕事のこういう部分で使われているんだ」というつながりが見えて、一気に理解が深まったんです。その後は無事インターミディエイトSOAも取得し、実務の効率も大幅にアップしました。それまでは正直、会議に参加しても理解に時間がかかって…議事録をつくるにも一つひとつの用語につまづいて、その後の段取りもチンプンカンプンだったんです(笑)。基礎は大切だと身に沁みました。明らかに、格段に作業効率が変わります。本当に、学んでよかったと思える内容でした。 |
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ISO/IEC20000 認証取得プロジェクトにおけるITIL®プロセス導入の経験は、どのようなチャレンジと成長の喜びがありますか?
德永さん | ISO/IEC20000の認証取得はトッパン・フォームズグループでも初の試みになります。そのようなプロジェクトの一員になれただけでもうれしく、モチベーションが上がっています!入社して早い段階でITIL®を学べたことにも感謝したいですね。プロジェクトを成功させて、お客様はもちろん、お世話になってきた上司に恩返しをしたいと思っていて、それがやりがいになっています。今後は、研修を受けていない社員や、導入のタイミングからずれて入社してきた新入社員にも、ITIL®の重要性をわかってもらえるような研修の提案をしたり、広報紙などで研修や資格取得の手助けになるような知識の発信をしたりして、皆で成長していきたいと思っています。 |
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黒部さん | これからの新しい展開のためにも、今後、ITIL®エキスパート取得者も増やし、積極的にITIL®プロセス導入の核になってほしいと思います。大げさかもしれませんが、ISO/IEC20000の認証取得をきっかけに、ITIL®プロセスを全社的に浸透させることで、“常に新しく、より有意義な価値を提供し続けられる企業”へと革新していけたらいいと考えています。 |
ご協力ありがとうございました。
今回ご訪問させていただいたのは…
大手都市銀行をはじめ、証券、保険、製造・流通・情報サービスなど、日本を代表するさまざまな企業にITサービスを提供。契約企業先に常駐し、コンピュータやネットワークシステムの管理・運営およびシステム開発・プログラム開発・ネットワーク監視・管理、それに伴うさまざまなコンピュータ業務を行う。顧客からの信頼度は高く、公共性の高いインフラストラクチャシステムの運用にも携る。現在では、こうした実績をもとに、さまざまなシステム領域へ進出し、世界中の企業にも最高レベルの安全かつ効率的なシステムアウトソーシングを提供すべく、日々研鑽し、邁進している。
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