バーチャルな社会で学ぶ、ITIL®の生かし方

サービスと運用の狭間にある問題点に気づき、改善し、実行する力を1日で身につける

受講コース
IITサービスマネジメントシミュレーションロールプレイング
NTTデータ先端技術株式会社
NTTデータ先端技術株式会社
NTTデータ先端技術株式会社
前列右より:NTTデータ先端技術(株)﨑田亜希子さん / DIG2ネクスト 鈴木寿夫 /(株)NTTデータ九州 田中智美さん
後列右より:NTTデータ先端技術(株)金田一啓史さん /(株)NTTデータ 中澤翔太郎さん

ITサービスマネジメントに関わる人の多くが資格を持つITIL®。しかし、資格を取得したものの、業務への役立て方がわからないという声も聞きます。今回訪問したのは、そのような現場の声に応えて弊社のシミュレーションワークショップを導入したNTTデータ先端技術株式会社(東京都中央区)様です。ワークショップに参加した、同社の﨑田亜希子さんと金田一啓史さん、そして、株式会社NTTデータ九州の田中智美さん、株式会社NTTデータの中澤翔太郎さんの4人に、研修で体感したことや研修後の変化についてお話を伺いました。

弊社のシミュレーションワークショップを導入したきっかけは?

﨑田 私たちの部署は、自社内や関連会社などに、様々な研修を提供しています。仕事柄、ITIL® の資格を取得している人も多くいます。しかし、せっかく資格を取得したのに、実践で生かしきれていない人が多く見受けられました。実際の業務で生かしてもらうためには、シミュレーションできるワークショップが必要だということで導入しました。

シミュレーションワークショップとは?

実際の企業を想定し、ゲームをしながらITサービスマネジメントについて学ぶワークショップだ。最初に受講者全員に社長役、エンジニア役などの役が割り当てられる。ゲーム開始と同時に、現実のビジネス同様、様々なトラブルが起き、時にはITサービスが停止する。それが売り上げやクライアントにどのような影響を及ぼすのか、どう改善したらいいのかを考え、サービス品質の向上と売り上げシェアの獲得の両方を達成するには何が必要かを体得していく。ゲームは全部で3ラウンド。受講者はこの中で、失敗を繰り返しながら、様々なことに気づき、考え、実社会で起こり得る問題に対応できる力をつけていく。継続的な改善、コミュニケーション、情報共有やチームワークの重要性などを体得することができるのが特長だ。

株式会社NTTデータ 中澤翔太郎さん
株式会社NTTデータ 中澤翔太郎さん

NTTデータの中澤さんと田中さんは、どうして受講しようと思ったのですか?

中澤 私は現在、お客様のオンラインシステムを運用保守しつつ、開発・提案する部署のプロジェクトリーダーをしています。自分の価値観を広げたい、さらにお客様とコミュニケーションが取れるようになりたいという思いもあり、参加しました。
田中 私は今、バンキングシステムの運用保守や開発をする部署で、グループリーダーをしています。立場上、お客様と現場の担当者との狭間にいることが多いです。そこで、よりお客様や担当者の気持ちを汲んで仕事をしていきたいという気持ちがありました。ゲーム形式のなかで実体験をもって学べるということと、受講が1日(7時間)で完結する点も良かったですね。

全員に配役、それぞれの立場から課題に取り組む

シミュレーションワークショップでは、参加者全員に役が割り当てられる。
参加人数によって、複数名で担当する役もある。
グループディレクタ<顧客/社長>:1名
パフォーマンスマネージャ<顧客/事業部門部長>:1〜4名
ITサービスデリバリマネージャ<IT責任者>:1〜2名
サービスデスクオペレータ<お客様の窓口>:2〜3名
テクニカルスペシャリスト<ITエンジニア>:2〜6名
それぞれの役割は立候補によって決まる。

今回、座談会に参加したメンバーでは、社長役に中澤さん、サービスデスクオペレータに田中さん、テクニカルスペシャリストを﨑田さんが担当した

NTTデータ先端技術株式会社 﨑田亜希子さん
NTTデータ先端技術株式会社 﨑田亜希子さん

実際に参加してみてどうでしたか?

田中 何も説明のないまま、突然「始めてください」と言われて、びっくりしました。最初は本当にわからなくて。
崎田 やり方もわからない上に、お互いに初めて会う人たちばかりなので、最初はコミュニケーションもままならない状態でした。1ラウンド終了直後は、このままではまずい、という雰囲気でしたね。その時、社長役の中澤さんが全員でランチに行こうと提案してくれました。
中澤 社長という立場から見ていて、本当にもどかしかったのです。全員が売り上げの成果を出す目的でスタートした同じ共同体のはずなのに、それがうまく伝わっていませんでした。それぞれが一生懸命取り組んでいるのですが、何をしているのかが全然わからないのです。これは、目的の共有とコミュニケーションに問題があると思って、全員でランチに行くことを提案しました。
崎田 実際、そこで改善点を話し合ったり、作戦会議をしたりしましたよね。
NTTデータ先端技術株式会社
シミュレーションワークショップを終えての集合写真。
ほぼ全員が初対面にも関わらず、全3 回のラウンドを通して密なコミュニケーションが取れるようになったという。
株式会社NTTデータ九州 田中智美さん
株式会社NTTデータ九州 田中智美さん

第2ラウンド以降はどう変化しましたか?

﨑田 ラウンドを重ねるごとに、どのタイミングで何をしておけばいいのかが考えられるようになっていきました。売り上げが伸びる時間帯など、部署間で情報共有したことも大きいですね。それによってトランザクションを順番に処理するのではなく、時には優先順位を入れ替えて行う必要があることを実体験しました。最後のラウンドでは、売り上げの推移をにらみながら、処理する順番を決めて作業をする余裕も出てきました。
田中 仮想化された社会なのに、現実の社会で仕事をした感覚がありました。基礎を論理的に理解するには、机上の勉強も大切ですが、それを実社会のなかでどう生かしていくかを学ぶには、シミュレーションワークショップが最適だと思いました。

全3ラウンドを通じて、みなさんはどのようなことを学ばれましたか?

中澤 問題解決までのスピード感が非常に重要だと学びました。

問題が起きてから解決の報告をもらうまでの時間が短ければ短いほど、満足度が非常に高かったのです。「解決した」と言われるとすごく安心して信頼感も生まれますし、感謝の気持ちも自然と出ました。
﨑田 解決に時間がかかりそうな問題は、コンサルタントに聞くことができるのです。社長役の中澤さんが、IT部門に予算をとってくれたので、その費用を捻出できました。結果、時間短縮につながりましたね。

限りある予算をどう使うかもカギ

予算をどう使うかも、課題の一つだ。ビジネス側とIT側のSLAの交渉、金額の交渉次第で、結果も大きく異なる。Win-winの関係を保ち、両者が黒字であるためにはどのような交渉が行われるべきか、どこに予算をかけるべきかも、このシミュレーションワークショップの要となってくる。

NTTデータ先端技術株式会社
左から時計回りに中澤さん、田中さん、鈴木、﨑田さん、金田一さん
﨑田 最初はそれぞれが何をしているのか見えませんでした。中澤さんが「みんなが何をやっているのか知りたい」と声をかけてくれたことによって、どの部署がどんなことに困っているのか、いま何をしているのか、といったことが見えるようになりましたよね。情報の共有、「見える化」が大切だと改めて感じました。
NTTデータ先端技術株式会社 金田一啓史さん
NTTデータ先端技術株式会社 金田一啓史さん

第2ラウンド以降はどう変化しましたか?

田中 何か問題が起きたときに、ただやらせるのではなく、どれがプライオリティが高いのか、なぜそれを先にやる必要があるのかなど、相手が納得の行く説明をすることが大切だとわかりました。お客様にも完璧でなくとも、ある程度の情報が揃ったところで早めに報告を入れることが信頼につながるのだと。研修後、さっそく職場で実践しています。職場はもちろんのこと、昔からお付き合いいただいているお客様から、「前にこういった事があったよ」といった情報をいただけるなど、よりコミュニケーションが取れるようになりました。
金田一 私は前回のシミュレーションワークショップに参加し、今回はオブザーバーとしてみなさんの様子を見せていただきました。ITIL® の勉強をしている人が、このシミュレーションワークショップを受けたら、よりITIL® の面白さに気づくのではないかと思いました。逆にこのシミュレーションワークショップに参加してITIL® の面白さに気づき、試験を受けてみよう、という気持ちになってもらってもいいかもしれません。
田中 いま職場では、今回のシミュレーションワークショップで担当したサービスデスクのような、現場とお客様との間に立って調整をする立場にあります。その意味では、自分がこれまでやってきたことを見直し、自信を深めることができて良かったです。今度は違う役でトライしてみたいですし、今回の役をあえてもう一度取り組んで、振り返ってみるというのもいいかもしれません。機会があればもう一度受講したいですね。

今回ご訪問させていただいたのは…

NTTデータ先端技術株式会社

http://www.intellilink.co.jp/

NTTデータが1999年4月1日に発足させたCOE(Center Of Excellence)システム本部の活動をより強化するため、技術支援する会社として、NTTデータ先端技術株式会社を設立した。成長を続けるクライアントサーバーシステムやWebサーバーシステムに関するビジネスの拡大化に対応するために方式技術のノウハウを集中的に蓄積し、長期的なノウハウ継承を担保することにより高品質なサービスの提供を安定的に行っている。